マンジャロで、心血管イベントはどうなりますか?
Tirzepatide cardiovascular event risk assessment: a pre-specified meta-analysis - PubMed
より引用改変。
マンジャロは、新規の週1回投与のGIP/GLP-1受容体作動薬であり、2型糖尿病(T2D)および肥満治療のための開発が進められています。その心血管転帰との関連性を評価する必要があります。
この事前指定された心血管メタ解析は、マンジャロ T2D臨床開発プログラムであるSURPASSから、少なくとも26週間の持続期間を持つ7つの無作為化対照試験を含んでいます。
このメタ解析の事前指定された主要目的は、集積されたマンジャロ群と対照群間で確認された4成分主要不良心血管イベント(MACE-4:心血管死、心筋梗塞、脳卒中、入院不安定狭心症)の最初の発生までの時間を比較することでした。
マンジャロと対照群を比較するハザード比(HR)および信頼区間(CI)を推定するために、治療を固定効果とし、試験レベルの心血管リスクを層別化要因とする層別化Cox比例ハザードモデルが使用されました。
マンジャロを投与された4,887名の被験者と、対照群の2,328名の被験者のデータが分析されました。
全体で、142名の被験者が、高心血管リスク試験から109名、低心血管リスク試験から33名で、少なくとも1つのMACE-4イベントが発生しました。
マンジャロと対照群を比較したHRは、MACE-4について0.80(95% CI、0.57-1.11)、心血管死について0.90(95% CI、0.50-1.61)、全死因死について0.80(95% CI、0.51-1.25)でした。
どのサブグループにおいても効果修飾の証拠は観察されませんでしたが、高心血管リスクの被験者に対する証拠がより強かったです。
マンジャロは、T2Dの被験者において、対照群と比較して主要な心血管イベントのリスクを増加させませんでした。
この研究結果から、マンジャロは2型糖尿病患者において心血管イベントのリスクを増加させないことが示されました。
特に高い心血管リスクを持つ患者においては、マンジャロの使用が安全であることが示唆されています。
ただし、今後の研究で、さらなる心血管イベントの減少効果や他の患者サブグループへの影響について検討する必要があります。
今回のメタ解析は、マンジャロが2型糖尿病患者において心血管転帰と密接に関連していないことを示しており、今後の治療法の開発において有望な選択肢となる可能性があります。