GLP1製剤は、通常、中枢性の食欲抑制作用を有していると考えられます。脳の視床下部に、受容体があります。 ですから、皮下注射された液体であるGLP1製剤は、血流を通して、脳の血管にも到達し、そこにあるBBB(Blood Brain Barrier, 脳血流関門)という関門をパスすれば、脳細胞に直接... 続きをみる
2019年9月のブログ記事
-
-
ポケモンGoを、使うと、歩く歩数が、2000歩増えるそうです。 それは、とても健康によい分量であり、モチベーションになるそうです。ダイエットにお薦めだとか。。 そして、それが、スポーツ省、厚労省???ともかく、どこかの国の機関などが、推奨するアプリだそうです。 本当かな。。。。 国際的には、スマホ... 続きをみる
-
今日は、九州で講演会に参加してます。食事療法と運動療法との最近の話題をレポートします。講演者は、岐阜大学、、内分泌代謝病態学教授 矢部教授です。 ダイエットに役立つ部分だけ、サマリーでお伝えします。赤文字の部分は私見です。 ===================== 野菜をお米の前に食べると、イン... 続きをみる
-
私と、元巨人軍エースピッチャー、&元メジャーリーグ投手「ビルガリクソン投手」とは、私が糖尿病専門医、彼は、I型糖尿病の患者さんであり、共に、日本のI型糖尿病を励まそうと、「ガリクソン投手の贈り物:ナイスコントロール」という書籍を、昔、出版しました。3万部を超えるベストセラーとなりました。I型糖尿病... 続きをみる
-
今週から、ビクトーザのペンが、変わりました。沢山の方に、読んでいただきたいので、あえて、新着ブログに、再度、してみます。現在、マニュアルも制作中です。 本日より、ビクトーザが、1日、1.8mgまで、増量できることになりました。 1本に18mg、入っているので、1日、1.8mgであれば、10日分にな... 続きをみる
-
皆様には、外来の診療枠が少なく、申し込みできる時間が少ないと、お叱りをいただくことが増えました。幸い、いつも予約が満杯の状態が継続しており、大変、ありがたく思っております。 派手な広告をしていないにもかかわらず、当院のフリーダイヤルには、ひっきりなしに、お問い合わせのお電話をいただいております。メ... 続きをみる
-
実は、欧州糖尿病学会では、次世代のGLP1製剤である、セマグルティド(商品名、オゼンピック)についてのプレゼンが多くありました。 私の外来でも、一般公募はしていませんが、特定の患者さんには、個別に、セマグルティドをお渡しするケースがあります。ただし、本当に、申し訳ないくらい高額な金額になるので、あ... 続きをみる
-
欧州糖尿病学会で、ほぼ、ライブ配信して帰国したら、外来の患者さんたちからの反響は大きくて、、 真面目に学会にでるんですね、、とか、 ライブ配信って、大変だったでしょう、、とか、褒めてほらったのは、うれしかったけでど、一番、受けたのが、 先生って、英語、分かるんですね。。 ですって。それが、ちょっと... 続きをみる
-
欧州糖尿病学会の直後、ノボノルディスク社は、狙い通りだったようです。FDA承認とは、経口GLP1製剤である経口セマグルチドが、アメリカの承認薬剤として、認可がおりたということを意味します。学会終了後、たった5日後に狙ったような発表でした。これが学問の速度の速さですよね! これからは、「飲む食欲ホル... 続きをみる
-
韓国とは仲良く! と書いたブログが、人気ランキング1位になりました。こういう時って、いわぶっちゃんが、ポールマッカトニーなら、私は、ジョンレノンになった気がします。 imagine all the people, living in the peace.
-
-
以前、フランスは、GLP1 のコストが、あまりにも高いので、国をあげてコストカットしようとしているという内容の、お話をしました。そこで、ふと、思い出しました。あの、Efpeglunatide (エフペと略します。) https://muragon.com/dashboard/confirmEntr... 続きをみる
-
経口のGLP製剤は、2年前の、2017年の、欧州糖尿病学会、リスボンで発表されました。その時、その場所で、いあわせたので、動画として保存してありました。2年前は、まだ、こんなベーシックな研究していたんでしたね。今は、既に経口GLP1を服用しているのは、万を超えていることでしょう。ここまでくると、日... 続きをみる
-
世界の流れは、GLP1作用を使って胃排泄速度を落とし、血糖をさげ、体重を減らす、そういう方向に走っていたら、日本の武田薬品が、糖尿病では要注意、という学会発表を公開してました。 Real -World Evaluation of Economic Burden for Diabetic Gastr... 続きをみる
-
欧州糖尿病学会発表178からの引用です。これまで、データを元に語らない医療をしている医師達へ、実際のデータをもって解説できます。 タイトルは、 Effect of Tirzepatide (TZP), a Novel Dual GIP and GLP1 Receptor Agonist, on B... 続きをみる
-
-
日本も、この流れに負けられません。Tirzepatide (チルゼと略します。)の日本人のデータが公開されました。薬は、以下のような形で、39個のアミノ酸で構成されています。GLP1だけでなく、しっかりと、GIPをも刺激する新薬です。GIP/GLP1アゴニストと言います。1週間に1回、注射するだけ... 続きをみる
-
フランスのサノフィ製薬も、この抗肥満治療の流れに黙ってはいませんでした。 欧州糖尿病学会では、P765に、しっかり公開されていました。 薬の名前は、Efpeglunatideです。発音しにくいので困ります。エフペと省略しておきます。結論から話すと、「サクセンダ」の臨床試験と同じ対象で、行っています... 続きをみる
-
イーライリリー社の発表も聞いてきました。もう、GLP1なんか、古い、ていう感じです。 GLP1は、続けているうちに、タキフィラキシーが起こるので、そのうち、長くは継続できなくなる。だから、GLP1だけじゃ、ダメなんだ、 そんな論理構成でした。ポスターの内容も、その一点に絞られ、プレゼンされてました... 続きをみる
-
昨日の昼は、T先生と、奥様と、3人で会食をして、ビールを飲んだらホテルで寝てました。よほど疲れていた模様。 今日は、元気が復活。最終日なので、また学会にいってきます。気になるポスターが、何枚かあったものですから。 特に、SGLT2阻害剤を服用していると、ミトコンドリア活性がよくなり、痩せるし、立派... 続きをみる
-
ゴールは、GLP1/GIP/Glucagonアゴニストですね。
これから、T先生と合流します。ようやく、日本の医師と話しをする時間ができました。今回の糖尿病学会では、最終ゴールが見えました。 GLP1受容体作動薬、だけでなく、 GIP受容体作動薬、と、さらに、 グルカゴン受容体作動薬、 この3つの受容体を刺激するホルモンが、未来の夢の糖尿病治療薬になることでし... 続きをみる
-
-
欧州糖尿病学会、19日、午後からの話題は、もう治療の内容より、遺伝子の話にかわりました。でも、肥満遺伝子の話題は、臨床家には、つまりません。 レプチン関連のPathway の遺伝子変異 これを調べて、どうするの? 臨床家なら、そう思います。調べたところで、何もできません。確かに、将来、こういう遺... 続きをみる
-
中国では、PEX168という1週間に1回注射のGLP1製剤が、治験の第3相にはいっているとのことです。 中国の体型は、日本と似ています。 そして、その結果は、HbA1cを改善したが、体重は減らない、というものでした。 トルリシティと、とても似ています。正直、ダイエット用の新薬とはいえないみたいです... 続きをみる
-
1型糖尿病を発症して、6週間以内であれば、膵臓のβ細胞を助けることができます。 The NewLira Trial といいます。使うのは、ビクトーザ1.8mgです。 残念ながら、発症してから、すぐに、という患者さんです。平均では、発症から、4週間の人たちです。 多くの子供たちを救える。。。小児科の... 続きをみる
-
GIPは、小腸から、大量に吸収されるホルモンです。食事に、すぐ反応します。ですが、GIPは、膵臓に作用して、インスリン分泌には、寄与しません。 むしろ、グルカゴン分泌を増やすことが知られており、むしろ、糖尿病には望ましくないホルモンとされていました。本来、GIPは、抗「糖尿病」ホルモン、だったので... 続きをみる
-
海外に来て、Google検索をすると、嬉しい事があります。 GLP1ダイエット でGoogle検索をすると、必ず1位なんです。それも、22万2000とある関連サイトの中で、1位なんです。 広告バナーが除去されているからなのでしょう。Googleから高額な広告を買っているサイトは、Googleに広告... 続きをみる
-
DeFronzo先生は左。右は、ミトコンドリア異常と糖尿病神経障害について、質問をしてくれた女性(Simonaさん)です。もちろん、メール交換しました。 ミトコンドリア異常と、糖尿病神経障害についての最初の論文を書いたことを伝えたら、驚いてもらえました。Diabetes Careという医学雑誌です... 続きをみる
-
卵子とミトコンドリアとの関係は親密です。もともと、ミトコンドリア遺伝子は、卵子を通じてしか子孫に遺伝しないので当然といえば当然なのですが。 ミトコンドリアは卵子の質と大きく関係していて、ミトコンドリアの働きが弱まることで卵子の働きも弱ってしまいます。ミトコンドリア機能を上げることで、卵子の質は上が... 続きをみる
-
いわぶっちゃんが、「男は黙って、GLP1 ]というブログを書きましたよね。 DeDronzo先生のスライドには、何度も、ROSが消える、という文字がでてきました。これは、「活性酸素を無くす」ということです。 活性酸素は、様々な病気の元となります。 酸化ストレスの原因物質です。そして酸化ストレスは、... 続きをみる
-
今は、スペインは、11時です。12時から、イメグルミンの講演会が発表されます。期待が大きくて、シャワーをあびて、これからホテルを出発します。 ところで、私が、本当にミトコンドリアを専門としているのか、を疑われている方も多いかと思います。なので、過去に制作した動画をyouTubeにアップしました。お... 続きをみる
-
体重の減少曲線は、注射のセマグルタイドが、極めてシャープで、30週まで直線的に、落ちていきます。 注射セマグルタイドは、10%以上の体重減少を認めるのが、10%を超えています。サクセンダより、やや劣るのが気になります。 ビクトーザの、1.2mgでは、途中で停滞期になり、体重の減りは鈍化します。やは... 続きをみる
-
-
欧州糖尿病学会からのライブレポートです。 二重盲検試験で、プラセボと実薬群を、交互に変えて、食事負荷試験をした結果が報告されました。対象者は少ないでした。 この試験は、BMIが、20~36 の人を対象にしているので、「ダイエット向け」の試験としては注目されます。 その結果、食後高血糖が顕著に改善し... 続きをみる
-
欧州糖尿病学会(バルセロナ。2019)での、経口GLP1製剤、商品名は、経口セマグルタイドの、臨床結果が報告されました。心臓疾患を減らすだけでなく、脳卒中も減らします。体重の減り方は、14週間までは直線的に、その後も、26週間くらいまで、つまり半年くらいまで体重は減り続けます。 そして、驚いた事に... 続きをみる
-
プログラムを見ましたが、今日は初日です。さほど興味深い話はなさそう。ただ海外で、リラグリチド(ビクトーザ)の常量量が1日量で1.2mgだという事は、ちょっと驚きでした。ただし、経口糖尿病薬も、1~3剤、併用しての話なので、血糖コントロールを達成するだけなら、それで、十分なのでしょう。 体重減少は、... 続きをみる
-
GLP1ダイエットに限らず、一般に、すべてのダイエットで、急激に体重が減少すると、胆石が起こりやすくなりやすい事が知られています。 特に、胃を切除して、体重が激減した場合には、頻度が高く起こりやすいことが知られています。抗肥満薬のゼニカルでも頻度が高くなるという報告があります。そして、リラグリチド... 続きをみる
-
明日から欧州糖尿病学会(バルセロナ)へと出発いたします。当分、このブログは、執筆できるかできないか、は不明です。5日間というかなりの長い学会日程ですので、疲労困憊してしまうかもしれません。速報も考えていますが、現段階では、帰国してから、ゆっくり整理するほうの案を考えています。留守中、いわぶっちゃん... 続きをみる
-
もっとも家計に貢献するのは、 糖尿病にならないこと ではないか、と思います。 糖尿病になると、とても治療代が高い薬が多いので、大変です。 通院しなくてはならなくなります。採血代、仕事を休むことによる時間的損害などなど、 そうした事を考えると、GLP1ダイエットを行うことで、膵臓ベータ細胞が回復し、... 続きをみる
-
BMI(Body Mass Index)が増加すると中性脂肪(以下TG)値は増加し、HDLコレステロール(善玉コレステロール:以下HDL)値は低下します。これが肥満による脂質異常症の特長です。 糖尿病やメタボリックシンドロームがある場合、体重やウエスト周囲長が減ると、HDLが上昇し、LDLコレステ... 続きをみる
-
脂肪を燃やせる! 脂肪肝をとる! 内臓脂肪を減らす! まるで、テレビの宣伝のような新薬。 ミトコンドリアを活性化させ、血糖値をさげる! イメグルミン 9月18日、発表されます。大規模臨床試験の結果だと思います。6月のサンフランシスコ、アメリカ糖尿病学会では、1つも発表がなかったのは、臨床治験の段階... 続きをみる
-
スペインの、バルセロナで開かれる欧州糖尿病学会の予告に、Scale Insulin Trial という発表演題があることをみつけました。 肥満糖尿病で、インスリンを使用中の患者さんにおいて、サクセンダ3.0mgが、どのくらい有効なのか、という臨床試験が、発表になります。 その名称を、インスリン使用... 続きをみる
-
将来、期待される、新たな抗肥満薬としては、 ● 中枢性作動薬 (かつての、リモナバンのような薬剤。ただし、市販後に自殺例がでないことが条件となります。) ● 消化管ホルモンや、インクレチンを標的とした薬剤(現在、抗GIP/抗GLP1受容体作動薬が、イーライリリー社などから、開発され、治験のPhas... 続きをみる
-
-
インスリン注射をしていれば、「インスリンの悪循環」というサイクルが起こり、やせにくくなります。なので、インスリン注射をやめて、GLP1で代替えする、できるだけ、インスリン分泌をする薬剤は減らしていくというのが、糖尿病専門医としての、ダイエット法なのでしょう。 ましてや、その併用は、かなりのハイレベ... 続きをみる
-
暴飲暴食、過食をしている人で、それで、肥満になっている人に、単に痩せたいからという理由で、GLP-1受容体作動薬、つまり、GLP1ダイエットを勧めると、 「寂しくなりました。先生。」と言われることがあります。 食べることで、ストレス解消をしていたからです。 同じ体験が、有名な抗肥満薬の「リモナバン... 続きをみる
-
昨日も、今日も、日々、糖尿病外来を行っていて、HbA1cが6.5% 以下の患者さんが急増し、すでに半数以上から3分の2以上は、良好な血糖コントロールです。 ところが、日々の外来で、では、どのくらいの患者さんが、肥満を解決しているかと考えると、半数以上が解決していません。あいかわらず、肥満のまま、と... 続きをみる
-
最後に紹介されたのが、GLP1製剤の、リラグリチド。 やはり、アメリカ糖尿病学会(ADA)でも、GLP1ダイエットがオオトリでした。 0.6mgずつ増量して最大3mgまで増量できるペンが、サクセンダ。 0.3mgづつ増量して最大1.8mgまで増量できるペンが、ビクトーザ。 中身は、同じですが、最大... 続きをみる
-
Drug name (Brand name ) / approved year ] 薬品名 (商品名) /承認年 短期処方に限ってFDAが承認した薬剤 Diethylpropion (Tenuate ) /1950 Phendimetrazine (Bontril PDM) / 1956-... 続きをみる
-
抗肥満薬 市場に新展開は起こるのか?製薬大手 高まる関心 | AnswersNews https://answers.ten-navi.com/pharmanews/11970/ この記事から一部、引用させていただきます。 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 主な新薬候補で開発中止が相次いだこともあり、抗肥満薬... 続きをみる
-
アメリカ糖尿病学会(ADAと略します。America Diabetes Associationの略です。2019年6月、サンフランシスコ)で聴講してきた内容のおさらいです。9月14日から欧州糖尿病学会(EASD) に来週、いきます。その前に、ADAの、おさらいをしておきます。 === 2019年、... 続きをみる