日本でも、抗肥満治療薬の研究は進行中
富山大学の研究グループは、
脂肪組織中の特定のマクロファージ(M2マクロファージ)を除去することで、
寒冷時の適応として基礎代謝を高めるために起こる脂肪組織の「褐色化(ベージュ化)」が促され、
基礎代謝が高まって血糖値が改善することを見出されました。
中心となった富山大学大学院医学薬学研究部(医学)内科学講座1の戸邉一之教授は、かつて、東大と慶応グループとで、ミトコンドリア糖尿病の研究をしていた時に、一緒に活動させていただきました。私との論文も共著があります。
かつての、仲間だった糖尿病の専門医は、今でも、抗肥満治療の研究仲間でもあります。参考になるのは、以下の論文です。
このように、新しい抗肥満治療の研究は、日本でも「糖尿病専門医」を中心に、地道に行われています。美容外科医達は、こうした研究はしていません。
Partial depletion of CD206-positive M2-like macrophages induces proliferation of beige progenitors and enhances browning after cold stimulationt(Scientific Reports 2018年10月1日)