減量で胃食道逆流症が改善。
肥満になると、食道括約筋の筋圧が低下したり、食道裂孔ヘルニアを起こしやすくなったり、腹腔内の内圧が上昇したりします。
それらの複合的な機序により、胃食道逆流症の危険因子になると考えられています。胃食道逆流症の症状としては、歯磨きなどの時に苦い水が上がってきたりします。
肥満度と胃食道逆流症の症状には正の相関関係があると報告されています。すなわち、肥満度が増加すれば、症状が悪化するということです。
この胃食道逆流症は、生活習慣や食生活を改めることで、個人差はあるそうですが症状が改善されるようです。
そのなかでも、特に改善効果の高いことがわかっていることのひとつに、肥満の解消(体重の減少)があるのだそうです。
当院の院長は、胃X線検査をするとバリウムが胃から食道へ逆流して、逆流量の多い画像が透視で描出されていました。GLP1ダイエット前に花粉症がひどく、外出もできず、運動もできず、急激にステロイドで太ってしまった時の事でした。
ところが、GLP1ダイエットで10数kg減量してから初めて院長の胃X線検査をしたら、いつも透視で確認できる逆流がほとんどありませんでした。これには、私もびっくり!!
検査が終わって、院長に画像を見せると当然という顔をしていました。院長にとっては、肥満を解消すれば胃食道逆流症も改善できるという確信があったのだと思いました。
放射線技師 原井
出典 肥満症診療ガイドライン2016
編集 日本肥満学会
ライフサイエンス出版