胃切除後もサクセンダが必要
このように、1年もすると、人は脳の食欲中枢では、お腹がすいてきてしまいます。
GLP1の薬理学的濃度が下がるからです。
そうなると、どうなるでしょう。
胃を切っても、「食べたいものは食べたい」という衝動に駆られるようになります。
ただし、「食べ過ぎると胃が苦しくなるので食べられない」という事が分かっているだけなのです。そういう場合、サクセンダを追加投与して、食欲中枢を抑制すると、どうなるか、という実験も、2019年に報告されています。
結果は、胃切除後であってもサクセンダは、体重減少には有効であるというデータがでています。下の図で、Liraglutideとあるのは、サクセンダの事ですが、胃切除後でも、サクセンダを注射していると、体重は、−5%、減少する事が証明されています。
つまり、サクセンダの「食欲抑制という中枢作用は、胃を切るという末梢作用とも、相乗効果をなしえる」ということを示唆します。