注射と内服のGLP1では、どっちが痩せられる?
今年のアメリカ糖尿病学会の、注目度No.1は、やはり経口GLP1製剤だったようです。
957-P — 2020 ADA
Efficacy of Oral Semaglutide According to Background Medication: An Exploratory Subgroup Analysis of the PIONEER Trial Program
結論からいうと、一見、内服のセマグルチド、つまり、内服のGLP1製剤のほうが、ダイエット薬としては良さそうに見えます。ですが、その場合、比較しているリラグルチドの投薬量は、1日1.8mgの場合です。サクセンダ3.0mgとの比較ではありません。
ですから、ノボノルディスク社としては、あくまで糖尿病治療薬としては、経口セマグルチドが優れているが、抗肥満治療としては、注射のビクトーザではなく、サクセンダ3.0mgである、という事を、印象つけたがっているように見えます。
もちろん、これは当然の判断で、「承認薬」には「指摘投薬量」という概念が義務づけられて議論されるべきものだから、なのでしょう。
日本では、一部の美容系クリニックでは、サクセンダ0.6mgで、痩せられるとして、推奨しているそうです。ですが、そんな議論は世界中の、どこにもありません。嘘です。