ビタミンEは老化を防ぎ、血のめぐりを良くしてくれます
「 完璧活用 ビタミン BOOK 」の 連載
ビタミンEの働きで第一に挙げなければならないのは、抗酸化作用です。細胞がサビるのを防いでくれるのです。細胞は蛋白質や不飽和脂肪酸などからできていますが、これらはとても酸化されやすく、特に不飽和脂肪酸は酸化されると過酸化脂質と呼ばれる有害な物質にかわってしまいます。
この過酸化脂質は蛋白質と結びついてリポフスチン(シミと同じ茶色の老化色素)
となり、体のいたるところの細胞の中にたまってきます。特に血管の内側に付着していくと、血管を詰まらせ、動脈硬化や生活習慣病の原因になります。つまり、このリポフスチンこそが、いわば人体のサビで、ビタミンEの抗酸化作用がサビ止めの働きをするわけです。
ビタミンEには末梢血管を広げる働きもあります。血のめぐりを良くし、栄養を体のすみずみまで行き届かせてくれるのです。冷え性予防や肩こり予防、ハゲ・白髪を防ぐ効果があると言われているのも、この働きに由来しています。臨床的にも、末梢血管障害の緩和や更年期症状の緩和に効き目があることが立証されています。
また、女性ホルモンのバランスを整えて生理不順を予防し、生殖機能を正常に保つ働きもあると言われています。
出典 完璧活用 ビタミン BOOK
鈴木吉彦 著 (株) 主婦の友社 発行