病気になって体調が悪い時期の事を、糖尿病臨床ではSick Dayと呼びます。通常、Sick Dayは、従来はインスリン療法を継続している受診者に対してのみ、限定して使っていた用語でした。

しかし、これだけGLP1受容体作動薬、つまりGLP1ダイエットが普及してくると、同じ用語での注意喚起が必要かもしれません。

もしサクセンダを注射している最中にSick Dayになったら、その時は、すぐさまGLP1注射を中止してください。理由はいろいろありますので、以下に列挙します。

もしインフルエンザにかかった場合
高熱がでて発熱すれば脱水になります。その時に水分補給が大切です。GLP1は胃の運動を抑えるので、十分な水分補給には妨害要素となります。また、インフルエンザの時には食欲が低下します。そんな時に食欲が低下する薬は不要です。

もしノロウイルスにかかった場合
吐き気、嘔吐をする場合と、極度の下痢に襲われる場合などがあります。GLP1自体に、悪心、嘔吐をしやすくする作用がありますから、それを加速させてしまいます。よって、即座にGLP1の注射は中止してください。3日くらい食べられない日が続くことでしょう。なのでそれだけでダイエットになります。薬は必要なくなります。