脂肪細胞を褐色化させる未来のダイエット
前回のブログ内容の補足です。まだ動物実験レベルです。
グルカゴン受容体作動薬の作用機序には、明らかに、白色脂肪細胞の褐色化が関与している事が確かめられています。先の論文発表にありました。
ちなみに、褐色脂肪細胞と、白色脂肪細胞との違いは、以下のサイトから部分引用させていただきました。
(以下、部分引用です。)
古典的な褐色脂肪細胞は,小型げっ歯類,特に冬眠動物で発達しており,肩甲骨間や腋窩,腎周囲に褐色脂肪細胞塊として存在している1).褐色脂肪細胞の分化と組織形成は胎仔期に完成するのに対し,ベージュ脂肪細胞の分化は寒冷環境への曝露や一部の糖尿病治療薬の投与などの刺激に応じて誘導され,刺激がなくなると消失していく.この誘導性・可塑性は,発生時より存在し続ける“既存型”の褐色脂肪細胞や白色脂肪細胞と比して最大の特徴といえる.
形態学的特徴としては,ベージュ脂肪細胞は褐色脂肪細胞に類似しており,細胞内に多房性脂肪滴を持ち,特異的タンパク質UCP1を発現したミトコンドリアに富んでいる.単房性脂肪滴を持ち細胞質に乏しい白色脂肪細胞とは対照的である.機能的特徴をみると,余剰エネルギーを中性脂肪として貯蔵する白色脂肪細胞とは異なり,褐色脂肪細胞とベージュ脂肪細胞はUCP1が酸化的リン酸化を脱共役させることにより,熱産生を行う.これらの点では,ベージュ脂肪細胞は褐色脂肪細胞と似ているといえるが,以下の点ではむしろ白色脂肪細胞に近い.まず存在部位として,マウスでは褐色脂肪細胞は肩甲間や腎周囲に細胞塊を形成して局在するのに対し,ベージュ脂肪細胞は鼠径部などの白色脂肪組織中に誘導的かつ散在的に出現する(図1).この現象は,白色脂肪の褐色化(browning of white fat)と呼ばれる.
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
このように、現段階では、「ミトコンドリア」とか、「熱産生」という用語が、本当に抗肥満治療薬の主薬として、登場しそうなのは、このグルカゴン受容体作動薬だけのようです。将来、脂肪細胞の褐色化は、ダイエットの目印になるかもしれません。
脂肪細胞が、この褐色に変わると、痩せられます! 以下の写真が褐色のイメージ。