1週間1回のトルリシティでは、痩せません。
代表的な質問に、お答えしていきます。(よくある質問から、抜粋です。)
担当:鈴木吉彦 医師、監修:鈴木吉彦医師
Q: ある都内のクリニックで、トルリシティとビクトーザをみせられて、どれも、効き目は同じだよ。痩せるよ。と、言われました。本当に痩せるのでしょうか?
A: トルリシティでは、痩せません。ビクトーザは、増量していくことによって、痩せることができます。
背景説明:担当:鈴木吉彦医師
トルリシティは、1週間に1回のGLP1注射製剤のことです。形状が優れており、一般人でも、針の怖さを感じなくてすみません。しかし、この薬剤では、痩せません。
理由はいくつかあります。
1週目から5週目くらいまで、血液中のGLP1濃度が上がっていきますが、最大用量レベルの5週間目になっても、1週間の中で、GLP1の血液濃度は変化します。
ですから、注射して、その日から4日くらいまでは、お腹がすかないのですが、よって食べる量もへります。しかし、その分、5日目、6日目となり、GLP1の血液中濃度がさがると、とたんに気が緩んでしまって、過食になります。
結局、1週間後には、元の体重運動療法に、戻って、しまうわけなのです。
ビクトーザは、漸増法といって、量を増やし、最大量は1.8mg。
それ以上の、2.4mgが必要となれば、サクセンダがあります。
サクセンダでの長期経過観察試験では、減量の成功確率は、90%以上です。
ですから、全く体重が減らないことが常識である「トルリシティ」と、
ビクトーザ、サクセンダ、との漸増療法との違いをしらないで、
どちらも効き目は同じという表現をしている医師の指導は、誤っています。
美容系の医師から転院して、乗り換えでこられる患者さんが多いのですが、「医師である」という事だけで、いろんな人が、いろんな事を信じてしまうものだ、と、驚いています。
