GLP1で心臓病が減る理由はミトコンドリア?
米国糖尿病学会、2001−pに興味深い発表がありました。
Thermoneutrality という物質を投与すると大動脈のミトコンドリア活性が変化するとのことです。
特に、高脂肪の食事をさせたラットでは、大動脈のミトコンドリアの呼吸鎖に変化があるという内容でした。筋肉中ではインスリンが作用します。
(※:ここは一般の方向けには難しいので、読み飛ばしていただいても結構です。)
そして、ミトコンドリアのComples Iは、TNを投与すると低下します。本来は、亢進しているはずの活動が低下します。Complex III は普通の状態では、活性が亢進します。ところが、TNを投与すると、低下します。Complex IVも、同じ傾向を示します。
大動脈の血管収縮は、TNを投与した動物では、blunted、つまり、血管が収縮しなくなり大動脈のミトコンドリアの酸素消費量も抑えられます。高脂肪食を与えた動物では、TNはグルコースintolerance を示しますが、そうでない普通食を与えた動物では、glucose intoleranceは正常でした。
つまり、大動脈のミトコンドリア活性は、食事と連動しており、結局は、高脂肪食をとらないほうが、血管は元気なミトコンドリア活性を維持しており、究極には血管の若返りにつながります。
GLP1ダイエットでは、脂肪をとる量が減ります。であるならば、GLP1で、血管障害が起こりにくくなることの原因のひとつには、ミトコンドリア活性が関与しているかもしれません。
リラグルチド、つまり、ビクトーザやサクセンダを継続していると、心筋梗塞になりにくいのはなぜか、は、意外とこういう発表に裏付けられていくのかもしれません。
かつ、糖質制限ダイエットをすると、糖質がへり高脂肪食になりがちです。だから、糖質制限ダイエットは、死亡率を高め、落ち目になっていったのでしょう。Googbye 糖質制限ダイエット。