「 まちがいだらけのダイエット」の 連載

　例えば「黒酢でぐんぐん血がきれいになる」「酢に含まれるクエン酸がクレブス回路の働きを活発にし、摂取した栄養素をどんどんエネルギーに変えていく。また、酢が血中の過酸化脂質を低下させる。黒酢には特にアミノ酸が多く含まれており、脂肪を分解する作用がある」と書かれた書物もあります。

ほぼまちがいです。
　酢に含まれているクエン酸は、確かにエネルギー代謝に必要な一成分ではあります。しかし、エネルギー代謝に関わっているのはクエン酸ばかりではありません。
 　また、いかにせっせと酢ばかり飲んでいても、余分なエネルギーが消費されてやせるということはありません。

ある意味では正しい
　一般に酢を調味料に使う料理は、生ものでエネルギーが少ない物が多く、ダイエット向きといえるでしょう。
　また、酢はほかの調味料と比べると低エネルギーであるため、摂取する総エネルギーを抑えるのに役立ちます。その意味で、メニューに一品、酢の物を入れることは、良いダイエット法といえるでしょう。

出典 まちがいだらけのダイエット
鈴木吉彦 著　(株) 保健同人社 発行