所要量を腸内細菌が作ってくれるビオチン
「 完璧活用 ビタミン BOOK 」の 連載
ビオチンは、かつてはビタミンHと命名されていましたが、研究が進み、その働きが解明された結果、ビタミンB群にトレードされました。
植物と微生物は自ら合成できます。熱には強いのですが、酸やアルカリには弱いという性質を持っています。働きは、アミノ酸や脂肪酸の代謝に関わっています。人間の場合は、腸内細菌が作り出すことができ、しかもその作り出す量で充分に所要量をまかなえることが多いといわれています。
ただ、卵白の中のアビジンというタンパク質と結合すると、ビオチンは吸収されなくなるので、生卵を常食する場合には、欠乏が心配になります。欠乏症として、筋肉痛、脱毛、疲労感などを起こすといわれています。
出典 完璧活用 ビタミン BOOK
鈴木吉彦 著 (株) 主婦の友社 発行