肥満は、腹の皮下脂肪を横につかんだ厚さできまる?
「 まちがいだらけのダイエット」の 連載
肥満は、腹の皮下脂肪を横につかんだ厚さできまる?
肥満の定義上ではまちがいです。
「おへその横をつまんで、その厚さが3㎝以内ならこうで・・・」といったことが、ちまたで言われるようです。これは科学的とは言い難いのですが、一般の肥満度の「目安」にはなります。
しかし、医学的に皮下脂肪の厚さを正確に測るには、特殊な測定器を用い、背中の肩甲骨の下の脂肪と、上腕の下の部分の外側の脂肪を「縦に」はさんで測ります。腹の皮下脂肪は、「肥満」の定義に用いることもありますが、測る場合にはやはり測定器で「縦に」つまんで測ります。
指で横につまむと、つまみ方によっていくらでも厚くつまんだり薄くつまんだりすることができますから、あてになりません。もっとも、自分でいつも同じ場所を同じ強さでつまんでみる場合には、「最近太って来たな」という目安にはなります。
出典 まちがいだらけのダイエット
鈴木吉彦 著 (株) 保健同人社 発行