GLP1は脂肪を分解しません。
糖尿病専門医がGLP1の作用機序を説明すると、食欲抑制作用や胃排出速度抑制作用は確かに「痩せる」事に繋がりますが、脂肪細胞に対する直接作用だけを考えると、単に「痩せるホルモン」とは言えない事を理解していただけるかもしれません。
そのために、以下の文章を作成してみました。
まず、
糖尿病治療において、GLP1は、インクレチンというホルモンの中のひとつです。
その作用機序について、動画で詳しく説明してみました。
膵臓のβ細胞には、インスリンの分泌を促します。脂肪合成を高めます。
膵臓のα-細胞には、GLP1は、グルカゴンの分泌抑制作用を示します。
ですから、GLP1だけを投与すると、グルカゴン分泌が抑制され、脂肪が分解されにくくなります。
こういう誤った理解を、少しづつ正しい内容にして、社会に提供していくのが、現状での「糖尿病専門医」としての役割かもしれません。
「GLP1が直接作用として、脂肪を分解する」と謳っている、他のクリニックの、ホームページについては、どういう根拠なのか、動物実験だけの根拠なのか、人でのデータがあって、そう言っているのかは不明です。
あくまで、食事量が減る。それによって痩せる。それによって脂肪細胞が減る。なら、話は別です。