持続的にポンプでGLP1を体内にいれたら?
2型糖尿病において、まだ1週間製剤とか、1日製剤などの薬剤がなかった時代に、GLP-1を、持続的に、ポンプで体内にいれつづけたら、どうなるかという実験をした論文がありました。将来的には、GLP-1ポンプ療法の参考になるものかと興味津々でみてみると、体重減少幅は、投与4週間で1.5%と、やや期待はずれの数値でした。
これで、何が解るというものでもないですが、今は、サクセンダは、1日1回、投与になっていますが、これは血中濃度曲線でいうと、持続投与とは異なり、1日1日の中で、アクセントを持たせるような投与法になっています。
GLP1濃度が高値のまま、一定で持続的に高い状態と、1日ごとに、UpDownがある高低差がある投与法では、どうやら後者のほうが、体重の減少は強いような印象をうけます。
食事を食べたくなった、その前に、GLP1を注射するのが、最も効果的である、ということは、言うまでもないことですが、それを客観的に証明するのは、とても難しいです。なぜなら、食事を食べたくなったという生体内のサインを証拠として、残しておくことが難しいからです。
となると、こういう過去の臨床データから類推していくしかありません。
ただし、このデータの、糖尿病患者の数は、たったの20名です。個人差を議論できるような人数ではない点には注意が必要です。