カナグル、と下肢切断。怖くはないですか?
SGLT2阻害剤の代表的な薬剤には、いろいろありますが、一部の皮膚科クリニックでは、「カナグル」を処方しているようです。
SGLT2阻害剤は、400 kcal のエネルギー排出を尿から行いますが、すぐに、お腹がすいて、食べてしまいます。よって、単独で服用していたら、「腹がへって食べてしまう薬」ということで、抗肥満どころか、肥満を増長する場合もあります。
さらに、カナグルは、一時期、大規模臨床試験で、「下肢切断」が増える、という結果が報告されて、大騒ぎになった薬剤でもあります。
そうした安全性についても、その皮膚科クリニックからは、なんの説明もなかったとのことでした。
ここ数日、ネット上での「比較広告」を信じて、その皮膚科クリニックを訪問する患者さんが増えてきていますが、ともかく、危ないし、嘘です。SGLT2阻害剤は、健常者では、体重減少効果は証明されていません。
「私の糖尿病のおじさんも服用しているから、大丈夫なのでは?」とある方から、聞き返されたことがありますが、高血糖をもっている糖尿病患者であり、かつ、HbA1cが7%を越えていれば、その状態では、体重減少効果がある、という条件つきの薬剤であります。
したがって、闇雲に、専門でもない皮膚科医から、ビクトーザをもらったり、カナグルをもらうのは、極めて危険な行為であると、申し上げたいと思います。
以下の動画を、ご覧ください。