夕方サクセンダ3.0mgなら夜食は禁
(リブログです。)
昨日は、夕方の外来だったものでしたから、診察中に空腹にならないようにと、夕方に、サクセンダ3.0mgを注射し、軽食をたべて午後10時まで外来をしてました。
帰宅すると、既に家族は全員、寝ていました。しかたなく、自炊して、疲れた体をいやすべく手料理を作り、夜食を食べたわけです。昼と夕方は軽食でしたから、1日の総エネルギーとすると、さほどオーバーにならないから大丈夫と、たかをくくっていました。
ところが、朝がたになって、食道周辺に痛みがおこり目がさめました。まさしく、人口的に作ってしまった「逆流性食道炎」だったわけです。
ひさしぶりに失敗しました。
逆流性食道炎は、食道にそって痛みがあり、胃酸が喉まであがってきます。胃酸が喉頭を刺激することで、咳がでることもあります。苦しいので、すぐ治すには、PPI(ネキシチウムやパリエットなど)やセルベックスなどを服用し、胃酸分泌過多の影響を抑えます。個人差はありますが、薬が速効すれば1時間程度で症状は消失します。
外来診察をしていると、「他の美容系サイトには、よいことしか書いていないが、鈴木先生のサイトには、副作用や、怖いこと、注意しなくてはいけないことが記載されていて、信用できます。」と、おっしゃってくださる受診者の方もおられるので、あえて、こういう「失敗談」も、お話したいと思います。
結論として、、
夕方、サクセンダを3.0mgや2.4mg、注射してしまったのであれば、就寝前の食事は絶対、避けるようにしましょう。逆流性食道炎のリスクになります。
これは、私だけの体験談ではなく、実際、受診されている方々の中にも、同様の経験をもたれる方がおられるので、再現性がある事象と言えるでしょう。ただし、個人差は、もちろん、あるとは思います。
2012年にも、同様の注意勧告を、医学論文として投稿し、公開されております( 以下の写真が証拠です。)