GLP1タキフィラキシー(2)again
GLP1タキフィラキシーについて、再度、ご説明いたします。
まず、「タキフィラキシー」とは、薬を反復投与しているうちに、薬が急速に効果を失う場合をさしていう医学用語です。一般的には、効果がなくなる、ということを意味します。
ですから、GLP1タキフィラキシーと、言われたら、GLP1の抗肥満作用が弱ってしまのではないか、と考えられる事象のことです。
私たち、糖尿病専門医も、GLP1の注射薬、バイエッタや、ビクトーザ、が発売された時、GLP1タキフィラキシーが、ビクトーザには強くて、バイエッタには弱い、という説明をされ、であるから、ビクトーザのほうが、吐き気が持続する事は少なく継続しやすい、安全である、という説明を製薬メーカーから受けたものでした。
ただ、悪心、嘔吐がつよいということは、薬としての効果も強いということで、より食事をとりにくくなる、つまり、痩せやすくなります。ですから、GLP1タキフィラキシーがあるほうが、体重は、減りにくくなるのです。
バイエッタは、GLP1タキフィラキシーがないGLP1製剤。
だから、「痩せるホルモン」と、呼ばれます。
ビクトーザは、GLP1タキフィラキシーがあるGLP1製剤。
だから、本来であれば、「痩せるホルモン」とは、指導してはいけない薬剤のはずでした。
明日につづく。。to be continued.. (ちょっと、パズルのようで理解が難しいかも)