GLP1製剤と膵炎との因果関係
「GLP-1受容体作動薬、つまり、GLP1製剤を注射すると、膵炎になるのでは?」、というご心配をされる場合があります。これについては、GLP1が、体重が減ることと関連しているのでは、という推察が主たる仮説だと考えています。
GLP1注射
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体重が減る
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胆石ができる
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胆石が胆管に落ちる
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たまたま、膵管に胆石が詰まる
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膵管にバックプレッシャーがかかる
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膵炎になる
この連鎖が全ておこったら、膵炎になるかもしれません。ですが、まず、あくまで体重が減ったら、起こる現象であることが大事です。
体重が減れば、胆石がおこりやすいことは、GLP1製剤に限ったことではありません。本物の「抗肥満治療」ほど、胆石が起こりやすくなります。
たとえば、ゼニカルでも、胆石の頻度は高くなります(以前、ブログで公開しました)。
https://www.glp1.online/post/_0035
ここをクリックしてみてください。
GLP1注射製剤で、胆石がおこる確率は2%程度です。ですから、そこから、上記のプロセスを経て、膵炎が起こるまでの確率は、かなり、それよりもはるかに少ないだろう、と推察することができます。
結論として、「GLP1ダイエットで膵炎を心配する必要は、ほとんどない」、ということになります。
このダイエット、やばいダイエット! キケンなダイエット!では、ありません。