抗肥満治療。総論。その4
抗肥満治療では、原則的に、異なる作用機序の薬同士を組み合わせて使用するのが、賢い治療法である、とされています。
それによって、ひとつの薬の副作用だけが強くでることを抑えて、違った作用の薬剤を併用し、副作用の程度を低めにすることができるからです。
ビクトーザやサクセンダの副作用である「便秘」を、ゼニカルが、やや解消してくれるという例が、よい例かもしれません。
また、微調節ができる、という薬剤のほうが望ましいとされます。副作用が起こった時には、ただちに、投与量を減量し、副作用が長く継続する作用を抑えこみ、副作用で苦しむ時間を短くすることができます。
一般に、血中濃度は、1回の投与量が多いと、持続時間や、最高血中濃度が高くなります。ですから、ビクトーザの1.8mgまでは、1日2回、注射であったとしても、サクセンダの2.4mgになったら、1日以上、作用時間が長くなることもありえるため、サクセンダの治療は、おおざっぱに、0.6mg刻みで、どんどんと増量していくわけです。