リベルサスはうっかり何か食べるとGLP1はゼロになる
経口GLP1製剤、リベルサスについて、2017年に、欧州糖尿病学会では報告されていました。その時のライブ配信です。
食物の影響を検討する試験
https://www.youtube.com/watch?v=aacvt9EpGHU
結局、胃の中に、何か物があると、GLP1濃度は、全く吸収されない、ということも証明されていました。そのため、かなり服薬するタイミングが制約されます。
また、どのくらいの空腹時間が長いのがいいのか、短いのがいいのか、という事も検討されています。薬物動態からみたものですが、空腹時間によってGLP1の効果が変わるとしたら、かなり薬物動態は不安定です。空腹の定義は10時間の空腹を、この実験での「空腹」として定義されています。
また、起床して、うっかり食物をいれたら、GLP1濃度は、まったく上昇しません。GLP1濃度が検知されないまでに、濃度は低下して、全く効きません。その事を、しっかり指導しておかなくてはいけません。
また、6時間の空腹と、10時間の空腹とでも、GLP1濃度の高さには、統計的には有意差はなかったとされていました。
一般健康人での減量には役立ちませんし、服薬タイミングが難しすぎて、また、胃腸障害が50%と有害事象が多いので、投薬しにくい薬剤です。なので、当院では、糖尿病の治療としても、まだ1例も処方していません。
レベルサスを服用して、なにか、一口でも胃の中にいれれば、GLP1の濃度上昇はゼロになります。GLP1の検知濃度以下のレベルになります。
多少、減るだけだろうと考えている人が多いようですが、そうではありません。
うっかり、一口、お茶やドリンクを飲んだだけで、リベルサスの効果はゼロになるのです。
小生は、かなり服薬しにくい薬剤であろうと思っています。
また、一般健康人でのダイエットには効果は証明されていません。美容系クリニックで、ダイエット薬剤としてリベルサスを販売しているとしたら、詐欺に近い医療行為と言えるかもしれないのです。今は、広告規制されておらず、広告出し放題のようですが、そのうち、規制が入ることでしょう。