Wegovy か、Saxendaか? 最初はどちら?
結論を言うと、安くて安全性の高いのは、Saxenda.
Wegovy 2.4mgと、サクセンダ1.2mgとの比較試験では、Wegovy 2.4mgが勝っているが、それはあえて、サクセンダ3.0mgとの勝負を避けるための臨床試験。
つまり、販売元は同じノボノルディスク社。もし、Wegovyとサクセンダ3.0mgとが同等という結論をだし、かつ、サクセンダの特許がきれた時には、サクセンダと同じ成分をもつ薬を、イーライリリーや富士フィルムが発売しないとはかぎらない。フランスには、サノフィ。アストラゼネカも、サクセンダを作れるはずである。
となると、ノボノルディスク社としては、サクセンダ3.0mgが、Wegovy 2.4mg と、ほぼ同等の効果である事を証明する事は、サクセンダの特許がきれた時に、競合他社を応援する資料を提供する事になるわけである。
だから、あえて、サクセンダ3.0mg とのHead to Head試験を行っていなかったのであろう。
強いて言うならば、どちらが最初にするべきかは、サクセンダに決まっていると言えるかもしれない。要は「安全性」の面から、用量調節ができるから。かつ歴史も古く、肥満解消には、90%成功することが立証されているから、である。
Wegovyは、注射製剤に対する不安のみならず、注射器に対しても不安はある。私の外来でも、注射器の不具合からオゼンピックを脱落した人の割合は、1割弱もあった。痛みも問題。針が太いからしかたがない。針穴からの液漏れも、かなりの確率で認められている。
日本でWegovyが、承認薬となれば、もう美容外科医や皮膚科医師が、でる幕はなくなるだろう。本来の糖尿病専門医が正しい使い方、処方のしかたを習得し、「保険医療」の枠内での治療が可能になるかもしれない。そうなると、先に摂取するのは、Wegovyという可能性もなきにしも、である。
いずれにせよ、Wegovyの発売により、日本でオゼンピックを「痩せる薬」として処方している医師は、その行為自体が「誤っている」と指摘されてもしかたがない。ビクトーザがダイエット市場から消えていったように、オゼンピックも市場から消えていくのは間違いないだろう。これで、リラグルチドのみならず、セマグルチドについても、「糖尿病治療薬か、ダイエット薬」か、表裏がはっきりした。