なぜ糖尿病専門医がGLP1ダイエットを始めたか?
(リブログです。過去のブログを再利用しています)
GLP1: ダイエットプラクティス。開始しました。とうとうGLP1国際標準ダイエットの外来を始めることにしました。
GLP1受容体作動薬は、糖尿病の治療薬としては、もう十二分に臨床応用している薬剤です。
製薬メーカーの調査でも、東京都内では、GLP1受容体作動薬を処方しているクリニックとしては、私たちのクリニックが、ダントツの1位でした。大學病院、総合病院を含めても、それでも、東京都内で6位でした。もちろん、クリニックとしては1位です。
それほどまでに、GLP1受容体作動薬を処方している私たちの医療施設で、GLP1ダイエット、を行わないのは、かえって、おかしいのでは?と疑われるくらいです。
さて、なぜ、このダイエットを始めるきっかけは?と聞かれるかと思いますが、それは、
やはり、国際学会に参加した時の体験でした。
GLP1をダイエット用薬剤として用いるアイディアは国際糖尿病学会(EASD, 2017)で発表されました。講演中は、話を、ぼーとしてきいていて、なんか、たいしたことないや、肥満の話か、と思って、たちさそうとしたその瞬間、その会場にいた聴衆や、参加者は、割れんばかりの拍手が起こる様子を見てきました。いわゆる、スタンディングオベーションという拍手でした。
本当に、この治療、世界の肥満治療の主役になるだろうか?
ずーと疑っていましたが、2018年、オーランドで開催されたアメリカ糖尿病学会ででも、そして、ドイツ、ミュンヘンで開催された欧州糖尿病学会ででも、この「GLP1受容体作動薬を抗肥満薬に応用する」というアイディアは、減速するどころか、むしろ、加速していたのでした。
これらの国際学会に参加して、「国際標準に遅れをとっては、いけないだろう」、、そう考えたのが、一臨床家としての率直な考えでした。そうした国際学会での最先端の動向が、私が、この外来を始めようと考えた大きな、きっかけになったのは、間違いありません。
毎年、毎年、糖尿病の国際学会では、「肥満」に関係した講演会が、満席になるような状態が続いているのが実情で、ならば、日本の糖尿病専門医の自分が何故、日本で、やらないのか? そう考えると、やるべき、という回答しか戻ってこなかったから、なのでした。