病気のリスクを減らします。
糖尿病がなければ、心配なのが、動脈硬化です。特に、糖尿病予備軍といわれる人たちには、非常に効率に動脈硬化が進行します。まさか、自分には、動脈硬化なんて、縁がないだろうと思っている人でも、 以下のような要素が加わると、動脈硬化は間違いなく進展しています。
糖尿病予備軍(HbA1cが6%から6.4%くらい)
高脂血症 (LDLコレステロールが高い人、HDLコレステロールが低い人)
喫煙歴、本数が多い人
などが典型的です。他にも、さまざまな動脈硬化の促進因子はありますが、通常は、この3つで説明できることが多いものです。(ホモシステインなどを問題にする医師もいますが、通常の臨床では測定できません。)
糖尿病で動脈硬化が進むことはしっていても、「糖尿病予備軍」で動脈硬化が進むことは知らなかったという方は、かなり多いのではないでしょうか?
実は、糖尿病になるほうが、細小血管障害といって細い血管がおかされ、網膜症や腎症になりやすく、どちらかというと、糖尿病予備軍よりも、大血管障害が起こりにくいこともあるのです。逆に、糖尿病予備軍であるほうが、細小血管はおかされず、大血管障害がおこりやすいことが知られています。
ですから、将来、心筋梗塞、脳梗塞などが心配であれば、糖尿病予備軍の段階からの治療が必要になるわけです。
そして、糖尿病予備軍になりやすい要因には、過食、暴飲暴食、それによっておこる「肥満」があります。ですから、肥満の治療という、新しい治療コンセプトが、世界中でみなおされているのもそのためなのです。
GLP1ダイエットは、糖尿病予備軍を減らします。軽症糖尿病も減らします。
その意味では、最も上流を抑えて予防する医療サービスということになるわけです。