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早食いは肥満のもとになるといいますが、どうしてですか?

「 最後のダイエット 」の 連載



Q54 早食いは肥満のもとになるといいますが、どうしてですか?


A 単に早食いが肥満の原因とは言い切れませんが、太っている人に早食いの傾向があることは本当です。


ところで、おなかが空いたり、いっぱいになったりという感じは、実は、脳の中にある摂食中枢と満腹中枢によってコントロールされています。


この二つの中枢は、主に血糖値(血液中の糖の量)に左右され、血糖値が高くなれば満腹中枢が働いて空腹感がおさまり、逆に、血糖値が低くなれば摂食中枢が働いて空腹を感じます。つまり、もうおなかがいっぱいという感じは、食べ物の一部が消化吸収され、血糖値が高くなって起こるわけです。


一般に満腹サインともいうべき血糖値は、健康な人で140~160mg/dlぐらいと考えられています。血糖値がこの数値まで上がるには、食べ始めてから約30分かかります。


ところが、早食いすると、満腹中枢が刺激される前に食事が終わります。まだ満腹中枢が刺激を受けていないため、食べた気がしないし、身体はさらに食べることを要求します。
こうして、満腹中枢が働くまでに多く食べてしまうことになり、結局太ってしまうのです。


やせるには、食事には少なくとも15分以上はかけることです。ひとくち30回以上は良く噛んでゆっくり食事をすれば、腹八分目で満腹感が得られます。

出典  最後のダイエット
鈴木吉彦 著 (株) 主婦の友社 発行

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