Big Pharma、Big Costs、USAー>料金体系の根拠。
Newsweek 57 2019・10・29日号からの引用です。
なんと、アメリカでは、薬代が高すぎるために、ある時点で処方薬の服用をやめた人が10人に3人もいるとのことです。
カナダにおけるインスリンの価格は、アメリカの10分の1だそうです。
オーストラリアにおけるHIV感染予防薬ツルバダの1か月分の価格は、8ドル。それに対して、アメリカでは、1780ドル。
有名なブランド薬の2014年以降の価格上昇率は60%だそうです。
アメリカでは、インスリン治療費が4年で倍増しています。1型糖尿病患者1人あたり2864ドルだったが、16年には、5705ドル。
ともかく、大手製薬業界は、現在、アメリカ国内では好感度の低い業界。次のアメリカ大統領選の争点にもなりかねない問題だとか。オバマケアが大統領選の争点になったのも、こういう背景があったからでしょう。そして、
ビクトーザが、アメリカでは1本10万円。
インスリンがそうなら、GLP-1受容体作動薬も、同じなのでしょう。
自由診療枠の薬代ではなくて、処方箋薬の薬代で、そうなのですから、保険会社と契約していなければ、薬代だけでパンクしてしまします。
当院は、サクセンダ3.0mgを毎日、注射すれば、6日でなくなります。1本にはいっている量が18mgだからです。6日でなくなれば、30日必要なら、1か月5本が必要になります。アメリカでは、サクセンダ5本で16万円。保険にはいっていると13万円。処方箋薬としても、この価格なんです。。驚きですけど。インスリンがそうなのですから、同じルールなのでしょう。価格は製薬企業と保険会社が決めます。日本のように国が介入しないので、「自由診療価格」を市場原理で売り手が決められるわけなのです。
これをベースに、私たちのサクセンダの金額も5本13万円にさせていただいています。ほんとうに高いと思いますが、アメリカの価格を基準にしておりますし、転売されるのが、最も怖いので、ご了承のほど、よろしくお願いいたします。
PS
抗肥満薬のトップ処方数が、1錠10円もしない、メトフォルミン、というアメリカの事情も、これで理解できますよね。
院長 鈴木吉彦